中国コンサルティングレポート〜福建省厦門市(アモイ)貿易会社設立代行編
トラブル解決(コンサルレポート03)に引き続き、弊局はAさんに福建省のアモイに貿易会社を設立し、その会社の支社として上海事務所は登記する提案をした。この提案はアモイ本社だけに資本金をいれるだけで済むので、この方法でAさんは納得し、起業申請に着手することになった。
現地法人設立パッケージ
設立の経緯
(1)アモイの会社登記するための不動産の選定。
貿易会社として保税区内に登記するか、保税区外の経済開発区か、はたまた一般の商業区にするか会社の業態や税金のこと、会社の営業のことなど判断しなければならない。
(2)会社名を考える。そして会社名の類似照合をする。
会社名を決めるにあたっては 5 つくらい考えておいたほうが良い。
その登記地区に会社の名前だけでなく、類似した業態があっても類似とみなされる。
(3)外国投資者の公証。 資産証明(銀行残高証明提出)
投資者個人であればパスポートなどで外務省の公証と在中国大使館の公証がいる。
法人は登記簿謄本の公証が要る。
出資者の資産証明として銀行からの資産証明が要る。
(4)董事会(役員)の身分証明
董事(役員)全員の公的身分証明(パスポート・健康保険証など)履歴書、現住所、電話連絡先、董事長(オーナー)は写真が 2 枚必要。
(5)起業プロジェクト申請書(項目建議書)
会社設立趣意書、事業計画書、定款、フィジビリィスタディ( F/S )などを作成し投資局に批准してもらう。 対外経済貿易委員会などを通し申請するところもある。
(6)プロジェクト申請し批准を受ける
申請書が出来上がると、対外貿易委員会に提出し投資局に申請し批准を受ける。
(7)批准書の取得
投資局が批准をし、外資独資企業が中国国内への参入を許可される。
この批准書に事業許可内容や資本金そして出資者が表記される。
ここまでで1ヶ月から 2 ヶ月の期間がかかる。
(8)工商許可(営業許可)申請
工商行政管理局へ批准書申請内容とほぼ同じものを申請する。
(9)工商許可
工商行政管理局から 15 日か一ヶ月くらいで営業許可書が出る。
(10)業種による各行政許可の申請と許可。
業種によりその関わる各行政に工商行政管理局から出た会社許可 No を明記し申請する、各行政局はその企業訪問や事業内容を審査し許可書を出す。
(11)公安局への企業登録と会社印、銀行印の取得
中国は会社印や銀行印は公安局に届け作成してもらう。
中国では国が印鑑を作成するので印鑑証明書なるものもない。
(12)資本金を積み込む銀行口座の作成と資本金の送金
銀行で資本金を積み込む銀行口座を作成する。
資本金銀行口座が出来たら、外国の銀行から資本金の送金。
投資局の資本注入確認。
(13)営業用銀行口座作成。
資本金をこの口座に移し、必要な経費などの支払いをする。
またこの口座に売上金も積み込める。
今回も 2 月の長期春節休暇や資本金の送金のゴタゴタがありアモイの起業が終わったのが 3 月末、上海の支社登記は 4 月になり、全て終了したのは 4 月 18 日となった。
担当コンサルタントより
ここで起業に当たっての注意だが、中国は国が決めた長期休暇が 1 月末か 2 月の春節長期休暇(約 10 日間)、 5 月 1 日からの労働節長期休暇(約 10 日間)、 10 月 1 日(約 10 日間)の建国節長期休暇があり、この休み前後一週間も役所の仕事が進まないようである。
この休暇で時間をとられることを頭に入れ、タイムリーに必要書類を用意、作成することで起業に要する時間が大分違うのである。
起業が終了しても従業員雇用問題や事業のトラブル解決、集金問題や思わぬトラブルが中国では発生する。
中国代表の劉冠運は今回の起業コンサルティングが終了して営業が始まってからも、この企業から色々相談が舞い込み忙しい毎日である。
緒川太一