中国コラム
北京の大気汚染は良くならない
北京市環境保護局によると、昨年だけでも、北京オリンピックに向けた北京の大気や水の環境改善のため、中国の国内総生産(GDP)3.3%にあたる141億元(2115億円)の財源を投資して改善に当たったが期待できない結果になったようだ。
4月27日(日曜日)の夜北京空港に降り立ち、日本在住のビジネスパートナーの張さんと、北京在住の王さんの車で高速道をへて北京市内に入った。
張さんが開口一番、今日の北京の空気は風がなくとも「まあ・まあ」きれいだね。
私もそう思った。
やはり日曜日ということもあり交通量が少ないこともありそうだ。
28日(月曜日)の朝ホテルから目的の朝陽区会社に向かったが、道路わきの花壇はオリンピックに向けた飾りの芝と花できれいに飾られている。
道路わきの街路樹も上海などとは違い、二重にも三重にも樹木が植えられ、大きな公園もあちらこちらにあり意外と緑は多い街なのである。しかし、午後からは空気のにおいが気になりはじめ、目がしょぼしょぼし始めた。結局、月曜日に車が一斉に走り始まると排気ガスで大気が汚染され100メートル先のビルが霞んで見えるほどになってしまう。
29日は(火曜日)は朝早く高速道路で天津に向かったが、北京郊外に行っても市中心部よりは良いがそれでも1km先の景色が霞んでよく見えない。
天津市に入ったらここは工場が多く結構煙突から煙が上がっており、これは相当中国の奥地にでも行かないと大気汚染の環境から逃げ出せないのだと思った。
29日天津から夕方北京に戻り、北京のある大学に勤務する友人と張さんと四川料理を堪能した。
その中で北京の水の話になったが、水道水は昨日のホテルの水を経験したが何も気にならないほどである。みなの意見が上海の水から比較するとぜんぜん問題はないことで一致した。
問題は大気汚染である。
友人は日本や外国に行く機会が結構あり、外国の空気を知っている。
そこで、外国から北京に帰るたび、昼はそれほど気にならないが、夜、外套に映し出された霧のような汚染物質を見るたび、私は北京にこのまま住んでいてもよいものか? そんなことを感じてしまう。毎日の通勤も健康の為、車は使わないように自転車を使うようにしたが、果たして自転車で通勤中、この排気ガスを吸い込むことが健康に良いものか? ここでも考えてしまうそうだ。
実はわたしも昨年7月にお客さんを伴って北京に来たとき、4日間車で観光や視察などで北京中を走り回った。その時助手席に乗って暑いから窓を開け外気を吸っていたわけですが、帰国してなぜか変な咳が止まらず、医者に行って抗生物質の入った薬を貰って飲んだら一発で治った経験がある。
張さんはこんなことを言っていた。
子供のころ、北京空港に向かう途中のいま北京第二外国語大学があるところの近くに住んでいたが、その頃は北京に大きな森や林があり、野鳥がたくさんおり、蛇も栗鼠や狸もおり、野うさぎを子供達で追いかけた思い出がある。
中学生頃、父親の仕事の関係で市中心部に引っ越したが、その頃は冬石炭を家庭で焚くのでその煤煙が気になったくらいだ。
その後大学を卒業し北京のヒルトンホテルに勤務しアメリカ人旅行者と付き合うようになり、「張さん北京の空気が油くさいね」と言われても、何を北京に来てまでケチつけている。井の中の蛙だった私はそう思っていた。
その後ホテルを辞め、日本に渡り住むようになって、北京に帰るたび北京の人たちは毎日毒ガスを吸っているようなもので、不幸せだと思うようになった。
きれいな空気と青空を北京の人は知らないと思う。
このような話をしていた。
北京に住んでいる人はこの大気汚染と向き合い切実である、本当に他人事ではなく重要な問題なのである。
中国政府も車の排ガス規制や6月には車両ナンバーの奇数と偶数の市内乗り込み交互規制を実施するそうだ。要は偶数に日は車両番号末尾番号の偶数はしない乗り入れOK、奇数末尾番号はNOである。
全ての建築中の工事も6月にはオリンピックが終了するまで止めるそうである。
そして、自家用車やバスに代わる市民の足の地下鉄建設も急ピッチである。
現在開通している地下鉄は
1号線 38km 2号線 16km 5号線 27.6km
13号線 40.8km 八通線 18.9km
現在建設中の地下鉄
4号線 8号線 9号線 10号線 機場線(空港線) 亦庄線
さあいよいよ8月8日午後8時から北京オリンピックが始まる。
「再見」